2021年11月28日

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2021年11月28日 (微妙な日)

 

ZF矛盾の原因として、今までは
「⏀のパラドックス」
に着目した議論をしてきましたが。
「原因はそれだけか?」
とも懐疑し続けました。
そろそろ、より深層の真相に迫る時期です。
これにより、新装YJ構築のヒントになるからです。
というわけで、今回から、編を改めて
「新猿の知性37:term編」
に入ります。

 

まずは、ZFにおける⏀の身分問題を。
以前、⏀の導入法に関して、2つの異なるアプローチがあることを指摘しておきました。
<1>ZF公理に⏀を使用した公理化。
<2>ZF公理に⏀を使用しないが、空集合公理で存在保証して、便宜上の記号として使用する。
ここでの懐疑は、
「<1>と<2>は集合論として同値な公理化か?」・・・(⏀?)
従来は、同値な公理化だと思いこんできたわけですが。 

 

今や、⏀のパラドックスが発生しています。
無邪気な思いこみは通用しない状況ですよ。
本当に同値ですか?
ここから、⏀以外の便宜上の記号にも、同様の身分問題が波及していきます。
例えば、{x}。
これは、{x,x}の特殊ケースとして定義されますが。
そもそも、{ⅹ,y}が便宜上の記号なわけで。

 

よって、⏀の代わりに{x}を採用した
「<1> vs <2>」
のケースが発生し。
({x}?)の懐疑が生起します。
ちなみに、無限公理で、気軽に{x}使用しているZF公理が多いですが。
公理中に{}記号使っていいのですか?
同様に、ωの存在保証経由で(ω?)の懐疑が生起します。
より一般的に問えば、
「第一階述語論理ベースと称するZFはtermとして何を想定しているのか?」
これがまず大事な課題で。

 

その次に、同値問題が発生します。
{x,y}導入は、同値か?
関数概念の基準になる、順序対
(ⅹ,y)
や、積集合
A×B
は、どうか?
(神が厳かに)

 

以下、同様で、置換公理経由で
{x|φ(x)}
記号レベルまでいくと、
「ZF vs ZF({x|})」
問題に行き着くわけです。
両者、同値でいいのかな?

 

このように、
「<1> vs <2>」
は一事が万事。
各(記号?)懐疑は、より根本的な課題の具体例に過ぎないことが判るでしょう。
それは何か?
ZF矛盾と、どう関連するのか?
こういう風に考えるのが神です。

 

これを深く分析していくと、至高の、
「表現同値 vs 矛盾同値」
の課題を経由して。
究極には、形式体系で採用する
「term」
の課題にまで辿り着くという筋書き。
それが、どういう意味なのか?
今回から、解説していきます。
この導入部から本論に。 

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